自己紹介

イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック

2015年2月3日火曜日

人工衛星だとすると反射面がでかい?

 
 昨晩、19時少し過ぎに見たあの光はなんだったのか?
 
 気づいた時、それはアンドロメダ座γ星アルマクの北西で輝き、最初は1等級に、そうしてみるみる減光して10秒程度で暗い星のようになり、そして見えなくなった。ISS、つまり国際宇宙ステーションかと最初は思ったが、動いてはいなかった。少なくとも動いていると即座に判断できるような速さでは移動していない。
 
 つまりこの話=>hilihiliのhilihili: 19:15より少し前の光
 
 ∧∧
(‥ )自然現象ではない
\‐  ですよね...
 
  (‥ )自然現象なら
      動くか時間がかかるか
      どっちかだよな
 
 
 流星なら動く、遠くの恒星なら光度の変化には時間がかかるはず。
 
 小さいものが輝くには地球の大気に突入する流星のように、運動エネルギーを熱と光に変換することになろう。必然的に動くことになる。
 
 恒星のように遠くのもので、しかも通常は眼で見えないような暗いものがいきなり増光する場合なら、大変なエネルギーがいる。そんな巨大な自然現象が秒単位で変化するとは、いくらなんでも無茶な仮定だ。
 
 確かに5等級ぐらいいきなり増光するような星もあるけど、それは赤色矮星で、非常に暗く、増光しても肉眼で見えるようなものじゃないし、減光も数十分とか数時間かけて起こる。
 
 そもそもそんな自然現象があるのならもうとっくに知られているはずだ。
 
 ∧∧
( ‥)つまり人工物だろう
    そして
    動いて見えないとしたら
    飛行機ではない
    
 
  (‥ )飛行機が一見すると
      動いて見えない時もあるが
      それは遠くにある場合で
      必然的に見かけの高度は
      低くなるからな
 
 例えば夕暮れの光を浴びて輝く旅客機。あるいはサーチライトのように照明をつけて接近してくる軍用機。これらは遠くにいると動いているようには見えない。一見すると星に見えることもある。だけど、距離が離れているからあまり高い場所では見えない。高い場所で飛行機が見える時、それはもうこちらに接近している時で、その場合はちゃんと動いているのが分かる。
 
 それに点滅もしないし、減光するというのが意味不明だ。サーチライトはああいうのではないし、飛行機は警告灯などを点滅させている。
 
 とはいえ、減光の様子自体は、夕暮れの旅客機に似ていた。
 
 物体が移動すると、物体に反射された光が照らす位置もずれる。つまり定点から見ると、急激に輝き、そうして暗くなる。
 
 例えば夕暮れに飛ぶ飛行機は一時、輝く光点になって、そうして急激に減光することがある=>hilihiliのhilihili: 飛びゆく飛行機、去りゆくUFO
 
 
 ∧∧
(‥ )でも時刻は19時
\‐  もはや夕暮れではないね
    
  (‥ )太陽光が届く高度を
      飛べるのは
      人工衛星だけだよな
 
 しかしISSのようなものではないだろう。ISSは1等級以上に輝くが、高度が300キロぐらい。遠くにあって地平線にごく近く見えるような時は動いて見えないが、見上げるようなところまで来ると明らかに動いて見える。
 
 ∧∧
( ‥)つまり昨晩のものは
    高度が非常に高い
    人工衛星?
 
  (‥ )だとしても妙なんだよな
 
 ISSは100メートルはあるようなしろものだ。ISSよりもずっと高く、一見すると動いて見えないほど高い軌道を飛びながら、ISSに匹敵するほど太陽光を反射する物体とはなんだろうか?
 
 ∧∧
(‥ )非常に大きな
\‐  反射面を持っている
    そういうことですか
 
  (‥ )急激に減光して
      見えなくなる
      それと整合的では
      あるよな
 
 人工衛星には変光するものもある。時にはフラッシュのように輝くものや、明滅をゆっくりと繰り返すものもある。複雑な形の物体が太陽の光をそれぞれの面で反射させているので、変光して見えるのだろう。それは飛行機の警告灯とはまるで違う明滅である。だが、飛行機の反射光だとこれに近いことが起こる。夕暮れの飛行機を眺めると、一回輝き、それから時間を置いて再び明るく見えることがある。

 人工衛星の中には、変光の様子が激しすぎて、ぴかっ! といきなり光っただけで終わりに見えることもある。天空でいきなりフラッシュがたかれてそれっきりなので、一見すると謎現象だ。
 
 ∧∧
( ‥)だが実は肉眼では見るのが
    厳しいほど暗くなっただけ
    お空の条件が良いと
    動いていくのが見えたよね
 
  ( ‥)2014年の4月10日に
    ‐□ 書いているね

=>hilihiliのhilihili: 明るい灰色の空に天の川を見た
 
 
 だが、あれも動いて見えたのである。しかも減光は急激だ。
 
 ∧∧
(‥ )昨晩の事例は
\‐  高い高度を非常にゆっくり
    移動するから
    反射した光がこちらを
    照らさなくなるまで
    時間がかかる
    だから減光に10秒はかかった
    そういうこと...ですかね
 
  (‥ )そして
      その高度でありながら
      ISSに匹敵する輝きを持つ
      確かにISSは-4とか-2等級
      昨晩のものは
      それより暗い1等級だ
      だがこれだけ明るい
      人工天体はISS以外には
      まずお目にかかれない
      あの明るさを
      そんな距離で実現するほど
      巨大な反射面を持つ
      人工衛星とは
      一体なんだろうな?
  
 打ち上げのことを考えると、反射の正体は人工衛星本体ではなく、なにか折り畳んだものを薄く広く展開したのではないかと思われるけども、それってなんだろうか?
 
 
 ちなみにネットで検索しても、これを見た、という人がいないようなので、やはり光の反射であると考えるのが無難であるように思われる。鏡で照らせば分かることだが、光の反射は一部の地域でしか観測できない。上を見上げて夜道を歩く暇人は、そう多くはないはずだ。だとすればほとんど誰も気がつかないだろう。
 
 
 

ブログ アーカイブ