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2013年12月2日月曜日

やっぱ下が水星だったらしい

 
 朝が来た。あと20日あまりで夜が一番長くなる冬至だけども、とはいえ、5:30から夜は明け始めて、6時になるともう星は見えなくなってくる。
 
   
 ∧∧でっ、観察でーす
( ‥)
 ‐( ‥)まずは昨日、最初は
   ‐// これが土星、水星だ
       と思った星を
       望遠鏡で観察するのだ
 
 でっ、結果は
 
 ∧∧
( ‥)昨日の朝、最初に土星、
    水星だと思った星は、
    土星と、背景にある星座の星
    だったね
 
 










 
  ( ‥)でっ、やっぱり
    ‐□ 昨日の朝に見た
      地平線近い星は
      水星みたいだな
 
 












 
 白みゆく空の中で月も水星も見えなかった。我が家の周辺には人家もあれば坂もある。だから水星も月もまだ見えない高度なんだろう。星が消えゆく空を後にして戻り、つらつらとここまで書いて今、気がついた
 
 ∧∧
(‥ )今日は水星が月に隠される
\‐  水星食だったみたいですよ
 
  (‥ )あれまあ、残念無念
 
 確かに、昨日撮影した、以上の解像度の悪い写真。これでも月がそのまま移動すれば水星に行き着くことは確かになんか見て取れる。
 
 たぶん、公園までいけば見れただろう。
 
 自分が、ああこれはやっぱ土星だ、と望遠鏡を覗いていた時、水星は月にちょうど隠されたのだ。
 
 
 ∧∧
( ‥)もう少し、色々と
    情報には気を使って
    おきましょうか?
 
  ( ‥)そうねえ、仕事があると
    ‐□ つい色々とおろそかに
      なるからほどほどで
      気楽にいきたいけどね
 
 これはhilihiliのhilihili: どれが水星なのかの続き
 
 
 ∧∧
(‥ )それにしても水星さんは
\‐   やっぱり足が速いですね
 
  (‥ )わずか5日間で6〜7度
      腕を伸ばした時に見える
      4〜5本の指を並べた
      角度を動くわけだからね
      速い、速い。
 
 確かに、軌道速度が速い惑星であるし、地球からは見た目、太陽と共に天空を動いているわけだから。
 
 ∧∧
( ‥)太陽は365日で360度を
    一周するから、
    1日でほぼ1度を動く
 
  (‥ )それを考えると、
      太陽と共に動く水星は
      1日1度±αで動くわけだ
      だから、
      5日間で6〜7度動く
      水星の動きはそんな
      おかしなことじゃ
      ないんだが、
      他の惑星の動きを
      見慣れていると、
      ちょっとぎょっとするよな
 
 木星は、今、地球が木星を追い抜こうとしている最中なんで、見かけ上、星座の中をじっとして動かず。ふたご座の中ほどにいるまま。そろそろ追い抜きによる見かけの運行が逆転する、逆行の時なのだけども
 
 *今、夜の12時前後に空を見上げて天頂付近でぎらぎら光る黄色みを帯びた星があったら、それが木星です。
 
 ∧∧
(‥ )直角定規を使った
\‐  あなたの観察だと、
    木星さんはなんか逆行を
    始めたかな? とも
    思えるんですけどね
 
  (‥ )でもさ、観察の誤差なのか
      実際に逆行を始めたのか
      区別つかないんだよね
 
 *直角定規で見る:古式ゆかしき、古代、中世に行われた三角法を使った裸眼による目の観察ということ。52センチ・26センチの直角定規を使っているのだけども、どうしても数ミリの誤差が入るので、逆行しているのか誤差で値がぶれているだけなのか分からん、という意味。
 
 *2013.12.13追記:13日の時点から振り返るに、この時には確かに木星は逆行を始めていたらしい=>hilihiliのhilihili: ふたご座δ星ワサトと木星
 
 
 ∧∧
(‥ )これを見ると、望遠鏡以前の
\‐   天体観測がなんで巨大な
     機具を使ったのか
     分かりますよね
 
  (‥ )目だけを使った場合
      大きくないとね、
      誤差が激しく出てくる
      のだよね。
      やっぱ数メートルサイズの
      機具が欲しいよな
      数十センチサイズの
      機具だと、
      少なくとも木星の運行が
      にわかには判断できない
      程度には誤差が
      出てくるわけよ
      大きい機具が欲しく
      なるのは当然だよ
 
 
 とはいえ、大きい機具は必然的にそれ自体のゆがみが出そうだ。重量、素材の違い、温度や湿気による膨張などによるゆがみ。それがまた別の誤差の原因になるんだろう。中世以前の天文機具を作るには非常に高度な技術や知識が必要になりそうで、それを考えると昔の人の天体観測がなぜあのような大掛かりな形式なのか、なぜ天文台が数少ないのか、それがなんか理解できる。


 

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