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2013年11月9日土曜日

連邦内部におけるあなたの出身地が分かります

 
 出版界と電子書籍、そして紙の本の未来はどうなるか? 人々が色々なご意見を申します。
 
 ∧∧
( ‥)どう思います?
 
  ( ‥)そうねえ
    ‐□ 見てて思うに
 
 この話題に関して人が意見を述べる時、正しい状況判断、というよりも、むしろ、意見を述べる当のご本人の”読書観”が出てくるらしい。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、当たり前ですね
\‐
 
  (‥ )なぜ私が結婚出来ないのか?
      そのことを説明する時、
      人が持ち出してくる説明は
      ご本人の結婚観や経済観念
      男女観や
      世界をどう理解しているか
      そういうのが表に
      出てくるからな。
      それと同じだよね。
 
 本の未来に関して言えば、
 
 本を元々読んでいない人間はネットがある昨今、出版界に未来などない、そう考えるらしい
 
 そもそも調べものをしたことがなく、ワンクリックの手間ひまを惜しんで何でもかんでもすぐに早とちりしてしまう人間、ネットも使いこなせない人間は、本などなくともネットで十分だ、と思うらしい
(*これは以前の話題=>hilihiliのhilihili: うん、本を読むには体力がいるんだ、そして体力がないとネットも使えん
 
 あるいはどうも、トリビア的な知識だけを求めている人は、小ネタはネットで十分だから電子書籍にも紙にも未来はない、そう思うらしい
 
 あるいは反対に、小難しいがどうでもいいような本、例えば文学とやらを熱心に読んでいる人は、紙の消失は知的文化の消失であると無駄に大騒ぎするらしい
 
 あるいは、俺はこういう真面目な文章をすらすらと読める出来る人間だ、そうアピールしたい人間は、最新鋭の電子書籍と、その可能性をとくとくと語る
 
 ∧∧
( ‥)あなたはどう考えます?
 
  ( ‥)雑誌、エロ、漫画、
    ‐□ これら基幹のうち、
      雑誌とエロは
      食われたなあ。
 
 漫画も、LINEだかなんだか、ネットでしゃべるサービスがあると、ある程度食われることになるんだろう。生きた人間とのおしゃべりには漫画も小説も勝てない。そもそもみんなが集まっている時に漫画であれ、小説であれ、そんなものを読んでいる人間は失礼な奴だと見なされるのが当然。それに今は少子化の時代だ。
 
 ∧∧
(‥ )逆に言うと、人々は
\‐  出版界という
    有象無象な集合の
    それぞれの領域で
    これまで生きてきた。
    その領域の栄枯盛衰を
    出版界全体に当てはめて
    語っているのだと
 
  (‥ )出版界ってのは
      共和国でも
      帝国でもなくて
      独立国家の集合体
      つまり連邦なんだよね
 
 
 これは小さな会社がうじゃうじゃ存在する出版界の特徴で、テレビ、ラジオのようなメディアに比べると、こういう側面が非常に顕著である。
 
 連邦の一角、雑誌共和国連合は、ここからはちょっと遠い所にあるのでよく分からないが、どうも状況が思わしくないようである。
 
 ∧∧
(‥ )エロ諸侯国同盟は
\‐   なんか壊滅的みたいですね
 
  (‥ )かなり前から浸食と
      崩壊が始まってた
      みたいだな
      老舗がつぶれたのも
      結構前からだったと
      思うしね。
 
 電子書籍自治特区は、おおいに期待されていたものの、伸び悩んでいるようである。
 
 ∧∧
( ‥)どうもコンテンツが少ない
    売り上げが少ない
    電子化の出費に見合わない
    それが悪循環を引き起こして
    いるようだと
 
  (‥ )エロ同盟と電子特区が
      うまく組めばいけそう
      だと思うのだけどね
      特に女性向けのエロかな
 
 ネットの発展で真っ先に蹂躙されたエロ同盟が電子特区と組むのは当然のなりゆきだと思われるが、さて、どうなるか。ひょっとしたら、腐女子騎士団連盟が参陣すれば状況が一変するのだろうか。
 
 一方、連邦において最大の勢力、漫画国家共同体は売り上げを落としつつも健在だ。
 
 神聖文学教国は、取りあえず死ねばいいのに。
 
 ∧∧
(‥ )神聖文学教国って
\‐  自称、皇室でしょ?
 
  (‥ )だから死ねばいいのに
      って言ってるのさ。
      自称どころかあんなもの
      僭称だからな。
      どこの馬の骨とも
      分からぬ奴が神聖な血を
      称号するとは笑止千万。
      はるかに血筋の長い王家が
      この業界にはちゃんと
      あるのだからね。
 
 源氏物語王国とか、ギルガメッシュ皇国とか、ニネベ図書連合、ユークリッド公国、新約聖書出版連合、三国志連合自治区、アルマゲスト伝承委員会、南総里見八犬伝ライトノベル選定侯国とか
 
 ともあれ、
 
 多分、人々はそれぞれの国で暮らしてきて、それぞれの国の行く末を見て、絶望したり、もう駄目でしょwww と知ったかぶったり、あるいは
 
 ∧∧
( ‥)ああ、なんだいけるじゃん
    そう見る人もいる
 
  (‥ )出版界の未来予測って
      それを言うご本人の
      人生と立ち位置が
      よく分かるよね。
      そして、
      自分の産まれた国の
      運命を
      連邦全体の運命と
      勘違いしている。
      
 
 こういう未来予測は、例えばの話、それは「草食系男子」と言うようなものだろう。
 
 ∧∧
( ‥)結婚出来ない理由として
    草食系男子、という
    説明を使った時に、
 
  (‥ )説明そのものよりも
      その説明を使う
      その人の人生の方に
      問題が潜んでいるような
      もんでな。
 
 国の命運は連邦の運命ではない。しかしどんな意見を持つかで、私たちは互いの出身国が分かります。
 
 
 

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